目次 - やっと出会えた本物の家

テーマはエコロジーな健康住宅

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第一章・1話|変容する家族像

実にさまざまな家族の姿がある。姉妹の生活。母と子の暮らし。夫婦二人の家。一人暮らし。二世帯における夫の両親との同居、もしくは妻の両親との同居。 籍の入っていない男と女のいわば同居パターン。戸籍上夫婦であってもそれぞれが自分名義の家を持つというケースもあった。また、最近は、甥っ子や姪っ...

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第一章・2話|一つ屋根の下に住むということ

「我が家は母子家庭みたいなものよ、ほとんどパパは家にいないし…」、とは、若い頃の友人のぼやき。夜遅く疲れきって帰る、食事もそこそこに、パタン。たまの休日はといえば、エネルギー補充のためか、ただひたすら寝ている。そんな光景が目に浮かぶ。 新婚当時はもっと家庭に目を向けてよといった気持ちが...

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第一章・3話|原点は「食べる」・「寝る」

人間の欲望の最期は生きること。そのためには食べる・寝るという行為は不可欠の要素ということになってくる。 家づくり、家族関係という視点からとらえても、生活の根幹にあるのは食べる行為と寝る行為ということになりそうだ。家の中で誰もがしていることとなると、食べる、寝る、風呂に入る、排世する、...

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第一章・4話|キッチンを生活の中心に持ってきたら

つくる、食べるを住まいの中心に置く。これまで述べてきた一緒に暮らすことの原点だから。そしておそらくは、くつろぎの場、団欒の場としてつくってきたリビングなどよりは、はるかに団欒の場となり得るものだと思う。 それにはまず、キッチンを広くつくる必要がある。親子でつくる、夫婦でつくる、友人とつ...

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第一章・5話|夫婦別室、日本では今も昔も普通こと?

実際に別室で暮らしている夫婦が多いのに、何故取り立てて別室が良いか悪いかの議論になるのか不可解な気がしている。 ところがこの別室か同室かの議論が、外国人の間で話題となっていることを知ってさらに驚いた。以前、『ジャパンタイムズ』の取材を受けた。欧米諸国では夫婦別室ということは考えに及ばな...

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第一章・6話|子ども室は要らない

子どものために家をつくるんだ、とがんばっているお父さん、お母さんからはひんしゅくを買いそうだ。でも敢えて言うなら、家をつくる時のウエイトとして、そんなに子ども室って重要?と 疑問に思えてくる。 子どもが出て行った後も使いまわせる子ども室にしておこう。一人に一室つくるのではなく、 将来は...

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第一章・7話|バトル!二世帯住宅

嫁、姑、所詮は上手くいかないもの、と割り切った方が、実態に合った家づくりができそう な気がする。 以前から疑問に感じていたことに、普通は結婚すると双方の両親をお父様、お母様と呼び合うことだ。このこと自体に無理があるのではないかと思ったりする。とても親しい、信頼でき る人生の先輩が現れた...

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第一章・8話|危険な美徳「もったいない」

建替えの時必ず言われることに「うちは物が多いから、収納をたっぷりとらないと」という言葉がある。一つの住まいに長く暮らせば暮らすほど増える物。 地方の広々とした土地に、それこそ蔵があるような住まいならまだしも、都心部の限られた土地、さらに厳しい建蔽率、容積率、加えて吉向さ制限、斜線制限だので、軒さえ...

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第一章・9話|小さくつくって、広々暮らす

小さくつくってひろぴろ暮らす、小さな家なのに、ゆったりした生活空間を確保する間取り のノウハウ、これは厳しい敷地条件の中で家をつくる、もしくは資金に制約がある場合に限っ て有効ということではない。もちろん、敷地にも資金にも余裕があって、大きな家がつくれる、 だから関係ないということでもない。 何故...

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第一章・10話|生き方、暮らし方を間取りのテーマにしたら

家をつくる時、こういう暮らしをしたいといった具体的なイメージが描けているだろうか。人から示唆されたり、どこかで印象に残っていた何かであったり、空想で描いたイメージでは意味がない。 空想空間に自分をおいて考えるのでなく、これまでの生活の延長線上にあるこれからの暮らしがあって、その暮らしを実現でき...

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第一章・11話|最期まで自立をめざす家づくり

高齢者の一人ひとりが、最期まで自立をめざすこと、それがもっとも尊厳ある生き方であり、そうした高齢者の心身をサポートすることがバリアフリーの本来の目的ではないかと思っている。 今は元気な高齢者に、将来もし車椅子の生活になったらと事前に大掛かりな設備を導入するのはいかがなものだろう。自分のことは自分で...

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第一章・12話|大工さんは要らない?現代の家づくり

大工さんなしで家が建つ?技術のない「だいく」をもじって「だいはち」などと言われる人が現場で家をつくっている、というよりは組みたてている。工期短縮、合理化、コストパ ォーマンス、何と表現しようが、目的はいかに手のかからない住まいをつくるかということに他ならない。 人の手でつくるものはピンからキリまで...

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第一章・13話|「家を買う」から「家をつくる」時代へ!

ちょっと、いやだいぶ時代に逆行して、大工さんでしかつくれない家をつくるんだ、と声を大にしている。まず図面を見てもらう。面倒くさそうな顔をする大工さんだったら、きっといい家はつくれない。かつてはかなりこだわった家づくりで腕を振るってたという人でもそういう顔をする、それはしばらく「だいはち」で済むような...

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第一章・14話|日本の住宅をだめにした「中廊下」

住宅がだめになってしまった要因は数えたらきりがない。しかしこの何気なしにつくられる 中廊下は、可愛そうだが犯罪者としては凶悪犯に入りそうだ。 まず、日本の住まいが持つ生活空間の融通性、可変性がなくなってしまった。どの空間も使いまわしができ、襖や障子の開け閉(た)てで、空間は大きくも小さくも使えると...

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第一章・15話|「窓を開けなくても暮らせる家」って?

窓を開けなくても、快適で健康な暮らしができる家、というのがある。 高気密高断熱そして計画換気の家、365日、24時間機械で換気している。窓を開けて換 気をしなくてもコントロールされているという。 住まいの中で、唯一自然とのつながりが持てる窓。視覚的つながり、そして開口部からは太陽のぬくもりが得ら...

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第一章・16話|冬暖かくが夏暑い家をつくった

世の中うまくいかないものだ。夏涼しい家はまさしく冬寒い。昔の住まいはほとんどが冬寒い住まいだった。そして夏も一日中涼しいわけではなかったけれど、クーラーなどなかった時代、とにかく風通しの良い住まいをつくって夕方から夜、そして朝方までの自然の涼しさの中で凌いでいた。 今は逆転している。冬暖かく、しか...

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第一章・17話|骨が腐って健康でいられる?

人間の身体の中で意外とその重要性を無視されてしまっているところが骨。どこか調子が 悪いことを表現するのに、ちょっと骨の調子が悪くって、とはまず言わない。ところが毎日毎 日の食生活の中で、いつまでも健康な骨でいられるかどうかは確実に決定づけられている。 身体にカルシウムが足りなくなってくると、骨の持...

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第一章・18話|増え続ける化学物質

どうして人は懲りないのだろう。化学物質の実害を知りながら、性懲りもなく毎日毎日新た なる化学物質の製造開発に余念がない。害と判明するまでには時間がかかる、だから消えては増え、消えては増えと繰り返されている。その新しい化学物質が生まれるまでに、どれほどの動 物実験が行われ、どれほど罪のない小動物の命が...

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第一章・19話|「家をつくる」を失なわせた機械信仰

身のまわりから手の感触の残るものがどんどん減ってきている。しかも自然の素材から、化 学製品へと移行している。環境ホルモンの問題がこれほど大きな話題となっているにもかかわらず、住まいの中の雑貨品の多くはプラスチック製品だったりする。 価格が安い、汚れたら使い捨て、地球にも住まいと同じように容量の限界...

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第一章・20話|自然素材、使い方では害になる

自然とつくと安心?それは怖いと思う。家をつくる時に使われる各種建材にもやたらと自然 の二文字が目立つ。 家づくりに大きな変化が見られるようになったのは、新建材といわれる材料が使われるようになってからだと思う。工業製品化による新しい複合材料が続々と生まれた。そして現在の家 づくりは、そうした新建材が...

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