目次 - やっと出会えた本物の家

テーマはエコロジーな健康住宅

第二章・1話|家づくり、清く豊かに美しく

動機が不純では、同じ目的をめざしていても自ずと結果は違ってきます。 現代社会では、家づくりは大きな経済活動です。それは、個人の立場においても住宅会社や関連のメーカー、職人においても同様です。 二十世紀後半の大失敗。それは、経済活動をすべての中心に置き過ぎたことです。そして...

Read More

第二章・2話|パッシブ、建築的手法がキーワード

小手先ではない本質的な家づくりをしたい。 現代社会では、なかなか叶えにくいことの一つです。何といっても、社会そのものが本質から大きく離れてしまった状態なのですから。 家をつくる、しかし、現代の私たちの多くは、もはや家はつくるものではなく、買うものになっています。展示場に行...

Read More

第二章・3話|木、気 日本の「き」の家

建築的手法の第一は、日本の「き」の家です。 「き」は、木材の「木」と気質や気持ちそして気候などの「気」の意味です。 日本の気候風土そして日本人の気質にあった国産材の木の家、といった複合的意味合いを、日本の「き」の家と表現しました。 文明が発達したと言っても、...

Read More

第二章・4話|「夏の家」を旨とする

日本の家づくりの基本は、やはり「徒然草」にあります。第五十五段「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる。暑きころ、わるき住居は堪へがたき事なり。…」 現代日本の家づくりは、全く逆さです。ひたすら冬を暖かくの路線をひた走ってきました。 何しろ昔の家は極端に寒かったので...

Read More

第二章・5話|汗をかいても気持ちのいい家

最近の私たちは、汗をかく気持ち良さを忘れてしまったようです。汗をかくこと自体が、何か格好悪く、気持ち悪いことと感じている人が多いのではないでしょうか。 仕事場はともかくとして、住まいの空間までが、全室クーラーで当たり前という時代になっています。その一方で、クーラーは身体に悪いから使いたくはないのに...

Read More

第二章・6話|夜の涼しさを日中にとどける

自然の暑さを愉しめる家。それが健康な家づくりへの第一歩です。しかし、最近は35℃を超えてしまう日も珍しくなくなりました。いくら自然の暑さを愉しみたくても、ちょっと暑過ぎるかもしれません。 自然の暑さで気持ちのいい汗がかける家。それには一工夫必要です。 それはパッシブな家です。パッシブソーラーハウ...

Read More

第二章・8話|夏は窓から熱を室内に入れない

建築的手法で夏を健康に快適に、もちろんクーラーはめったなことでは使わない。そんな家づくりに憧れている方はかなり多いと思います。しかし、現実は各部屋ごとにクーラーが。 そんな物悲しい実態は、家の建て方が大きく変わってしまったことに起因することを、これまで述べてきました。 パッシブな設計、施工をして...

Read More

第二章・7話|「士壁の家」を現代流に復活させる

昔の建物の良さを、土壁に求める人が多いと思いますが、土壁は温熱環境的に見ると、二つの大きな役割がありました。 それは、熱を蓄えることと湿気を調節することです。この蓄熱と調湿の二つの機能は、健康で快適な居住空間を得るためには欠かせないものです。しかし、合板フローリングとビニールクロスなどで代表される...

Read More

第二章・9話|夏のパッシブな室内換気

パッシブな家は、室内空間と躯体内空間、その両方の風通しで構築されます。この項では、室内の風通しを、夏のパッシブな室内換気という観点から考えてみたいと思います。 気密化が進んだ現代の家では、日常生活における室内換気をどう行うか、考え方は大きく二つに分かれます。一つは20世紀の機械信仰のなごりと思える...

Read More

第二章・10話|断熱のジレンマ 住宅も夏冬の衣替えは必要

住宅の衣替え。最近は、さまざまな住宅会社でもこの言葉を使っているようですが、とても重要で基本的なことですから、われわれの発想を真似されることはうれしい思いです。 衣替えの必然性は断熱のジレンマにあります。 前にも述べましたが、建物を断熱するだけでは、自然エネルギーを利用するにしても、省エネルギー...

Read More

第二章・11話|パッシブな家では外張り断熱は20年以上前から

断熱のジレンマは、ご理解いただけたと思います。この章では、断熱の方法論に触れます。 住宅の断熱方法は、大きく分けて二つになります。 一、充填断熱(内張り断熱とか内断熱とも言います) 二、外張り断熱(外断熱と言われることの方が多いようです。正確には外断熱はビル等に用 いられる用語なのですが) 充...

Read More

第二章・12話|断熱材としての二つの最低条件

断熱材ほど、功罪の極端なものは少ないのではないでしょうか。パッシブで健康な家づくりにも欠かせないものですし、一方、湿気の害を呼び、建物を腐らせたり、ダニ・カビ・アレルギーの連鎖反応もおこしたりするのですから。 功罪半ばということではなく、選び方と使い方によって、被害を呼ぶか、健康な家づくりに貢献す...

Read More

目次

表紙

最新投稿 Latest Post